MCPの次に来る「A2A(Agent2Agent)」——AIエージェント同士が連携する新標準
Googleが提唱するAIエージェント間通信プロトコル「A2A」が急速に注目を集めている。MCPとの違いと開発者が今から押さえるべきポイントを解説する。
「ツールと繋ぐ」MCP、「エージェント同士を繋ぐ」A2A
本サイトでも以前紹介したMCP(Model Context Protocol)は、AIとツール・データソースを繋ぐ標準規格として急速に普及した。その一方で2025年後半から存在感を増しているのが、Googleが主導するA2A(Agent2Agent)プロトコルだ。
MCPが「AIとツールの接続」を担うのに対し、A2Aは「複数の自律型AIエージェント同士が連携して協働する」ための標準規格という違いがある。
A2Aが解決しようとしている課題
- ベンダーの壁を越えた連携:異なる企業・フレームワークで作られたAIエージェント同士が、共通のプロトコルでタスクを依頼し合えるようにする。
- タスクの委譲と進捗共有:あるエージェントが別のエージェントにサブタスクを依頼し、進捗状況を標準化された形式でやり取りできる。
- エージェントの「発見」:自分のタスクに適した能力を持つ別のエージェントを見つけ出す仕組みを標準化する。
具体的にどう使われるのか
例えば「出張の手配」という一つのタスクを考えると、フライト予約に強いエージェント・ホテル予約に強いエージェント・経費精算に強いエージェントが、A2Aプロトコルを介して連携し、それぞれの得意分野を活かしながら一つのタスクを完遂する、という使い方が想定されている。
これは単一の巨大AIがすべてをこなすのではなく、専門特化した複数のエージェントが協業する「マルチエージェント」アーキテクチャを前提とした設計だ。
MCPとA2Aは競合ではなく補完関係
- MCP:1つのAIが外部のツール・データにアクセスするための「縦の接続」。
- A2A:複数のAIエージェントが互いに連携するための「横の接続」。
実際のプロダクトでは、各エージェントが内部でMCPを使ってツールにアクセスしつつ、エージェント同士の連携にはA2Aを使うという「併用」が主流になると見られている。
開発者は今から何を準備すべきか
A2Aはまだ仕様策定の途上にあるが、主要クラウドベンダー・AIプラットフォームが相次いで対応を表明しており、MCPと同様に急速に業界標準化が進む可能性が高い。マルチエージェントシステムを設計する際は、エージェント間のインターフェース設計をA2Aの仕様に沿わせておくと、将来の相互運用性を確保しやすい。
日本への影響は6ヶ月後
MCPが国内の開発コミュニティに浸透するまでに数ヶ月を要したことを踏まえると、A2Aについても半年後には国内の技術カンファレンス・勉強会で本格的に取り上げられ始めると予想される。マルチエージェント開発に関わるエンジニアは、今のうちに仕様のキャッチアップを始めておくと良いだろう。
まとめ
A2AはMCPと並んで、AIエージェント時代の「配管」を担う重要な標準規格になりつつある。「ツールと繋ぐMCP」「エージェント同士を繋ぐA2A」という役割の違いを理解しておくことが、これからのマルチエージェント開発を追いかける上での土台になる。
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